こんにちはファッションスタイリストジャパンの吉川です。
寒くなるとCMなどでも引っ張りダコになる素材といえば、マフラーやセーターにも使われるカシミアです。
(カシミヤという表記をされることもありますが、同じものです。)
よく耳にする素材ですが、実際はどんなものなのでしょうか?
カシミアという山羊である
この素材は、モンゴルなどの中央アジアに生息する、カシミアヤギの獣毛から織った毛織物のことです。
名前の由来は、インドのカシミール地方の綴りからきています。
ふわっとした毛のイメージを持たれているカシミアヤギですが寒暖差の激しい環境で生きているため、表面は粗い毛で覆われその下に柔らかい毛が密生しています。
主に衣類に使われるカシミアというのは、下にある柔らかい毛の部分を指します。
中国北西部地方、ネパールのヒマラヤ付近、モンゴルなどでその多くが生産されています。
カシミアって何がそんなに良いの?
冬になると何故そんなにカシミアがありがたがられるのか?
それは繊維が持つ特徴にあります。
メリット
- 1枚のセーターを作るのに約4頭分の毛が必要になる希少性
- ヌメるようなしっとりとした肌触り
- 毛が細く、密度があるため温かく光沢がある
ウールと比較した場合、上記のようなメリットが見られます。
肌に直接触れるものであるが故に、その着心地は良いにこしたことはなく、昔は特にチクチクするマフラーやセーターが多かったために重宝されたのでしょう。
現在は、マフラーやセーターにとどまらずジャケットやコートなどの羽織物にも使われており、そのメリットを活かしたものが多く作られています。
また、ホワイトカシミアの場合は染色性も高いため、ウールよりも鮮やかで美しい色が出るのも特徴です。
こうして聞いていると良いことばかりのようですが、デメリットはないのでしょうか?
カシミアにデメリットはないのか
では、カシミアは完璧な素材なのかというと、もちろん弱点だってあります。
デメリット
- 繊細な質感なので、繊維の強度は弱くお手入れに注意が必要
- 毛玉や毛羽立ちができやすいのでブラッシングを頻繁にした方がよい
つまり、簡単にまとめますと、ウールよりも扱いがデリケートな素材なので大切に使ってくださいね。ということになります。
まとめ
カシミアには良いところも弱点もありますので特性を知ったうえで、活かすことが出来ればそんなに扱いが難しい素材ではありません。
肩に力を入れすぎず、日々のブラッシングとシーズンに1~2度のクリーニングができれば風合いを損なわず4年5年と使うことができます。
カシミアを使ったアイテムを上手に取り入れ、寒い冬も快適に過ごしていきましょう。