こんにちは、スタイリストの吉川です。

3回に渡ってお送りしてきたデニムができるまでの最終回です。

前回までにお送りしてきた作業はこちら
①染色について ②ペイント、ヤスリがけ等

洗い加工を施す

インディゴ染めの生地で一色に染まっているデニムに味を出すために「洗い」という加工があります。

これによりデニムに独特な色落ちをさせていきます。

 

加工にも何種類かあり、専用の石やゴルフボールを使用する「ストーンウォッシュ」

このような石を使用して洗いをかけていきます。

 

結構ごろごろして大きい石です。

大きなドラム式の機械に入れて回転させるので砕けて小さくなると交換です。

中をのぞいて見ると・・・

他にも、酵素を使用してその働きで加工する「バイオウォッシュ」などがあります。

今回実際に見たのはその二つを掛け合わせた、ストーン&バイオウォッシュでした。

インディゴ染めの藍色がしたたり落ちていますね。

中を開けて頂くと。。。

こんな感じで石と酵素を使って、目指す見本の色に合わせて色落ちさせていきます。

見本に近づけるのは職人さんが見比べて、実行していきます。
感覚も大事なのですね。

完了したデニムは機械から出されてこんな感じです。

更なる作業「漂白」

「洗い」で加工は完了する場合もありますが、さらに白っぽくしたいという時は「漂白」という作業が待っています。

洗いが完了したあと、乾いたデニムを塩素を使用して直接たたくようにしてポンポンと手作業で塗っていました。

こうすることで、部分的に白い箇所をより強くだすことができます。

水泳部だった私にはプールで慣れ親しんだ、塩素独特の香りが充満していました。

写真で白くなっているのがわかりますか?

こうしてデニム1本ができるまでには様々な人の手や作業を通じて作られるのです。

まとめ:デニムの加工を全て見て思ったこと

今回、どの作業を拝見していても印象に残ったのが、作業されている職人の方々の集中力でした。

皆さん、とにかく黙々と目の前の1本を仕上げるためにデニムと真剣に向き合っている姿は、まさにプロフェッショナル。

この情熱と工房を直に感じることができた私達は「目には見えないけれど、確かに込められた皆さんの魂をガツンと伝える!」と心から決めることができました。

 

スタイリストとしてモノだけではなく、背景にあるコト=価値や魂を
一緒にお届けすることで、よりデニムを愛用して頂けると確信しました。

 

今回の出張は同行したスタイリストがクライアントの方々と職人さんを繋ぐ架け橋となる大きなキッカケとなった有意義な出張でした。
これからがとても楽しみです!

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