皆さんこんにちは!

スタイリストの菊地です。

 

本日は天然革に似た人工の革についてお伝えしていきます。

見たことがある人は多いと思いますが、天然革と何が違うのか?

どう作られているのか疑問に思ったことがある人も多いのではないでしょうか?

 

本日はそんな疑問にお答えしていきます。

それでは本日も参りましょう!!

天然の革に似せて作られた素材とは

 

天然の革に似せて作られた素材は大きくわけて「擬革(ぎかく)」「合成皮革」「人工皮革」の3種類があります。

 

「擬革」とは主にポリ塩化ビニル樹脂などの合成樹脂を塗って革に似せたものでレザークロスとも呼ばれます。

手帳の表装などによく使われ、服の素材としてはあまり使用されません。

塩ビレザーを服に使うと、ドライクリーニングで表面が硬くなりひび割れる事があるので、洗濯は水洗いのみ可能です。

 

一方、服の素材としてよく使われるのが「合成皮革」「人工皮革」です。

 

「合成皮革」は主にポリエステルやナイロンで作られた生地にポリウレタンを発泡させたシートを貼り、その上からナイロン樹脂やポリウレタン樹脂シートを張り付けたものです。

 

「人工皮革」はそのほとんどがナイロンやポリエステル、アクリルの非常に細い繊維で不織布を作り、それにポリウレタン樹脂をしみ込ませて作ってあります。

 

ベースとなる生地が織物または編物なら合成皮革。

不織布なら人工皮革と思ってください。

 

合成皮革や人工皮革の特徴は天然革の欠点を補った素材である点です。

品質が一定していて、厚みや風合い、表面のキメが同じです。

また反物の中での色のブレが少ない素材です。

だから生地と同じ縫製ができ、天然革のように一つのパーツの中ではぎ合わせる必要がありません。

加えて天然の革のほぼ半分の軽さで、水に強く、雨に濡れても硬くならないという特徴もあります。

 

一方で合成皮革や人工皮革は擦り切れや破れについては天然革ほど強くありません。

また天然革のような吸湿性や放湿性はないので、着用していると蒸れて暑くなったりします。汗をかいてもほとんど吸収しません。

そのため、汗を拭かずに放置して時間がたつと、汗が冷えて冷たく感じます。

 

そのほか、着用やクリーニングを繰り返すと光沢や風合いが変化することがあります。

特にポリウレタンシートを張り付けた合成皮革の場合、服が作られてから3~4年ほどで劣化してしまうことがあります。

生地の表面のコーティングがはく離したり、白いものは黄色く変色したりします。

これはポリウレタン素材の性質によるものなので完全に防ぐことはできません。

 

いかがでしたでしょうか?

色々とお伝えしましたが大切なのは「天然革のメリット、デメリット」「合成皮革、人工皮革のメリット、デメリット」を把握した上でどう使っていくのか。

つまりTPOに応じて使い分けることが大切になってきます。

洋服を長く使うコツはデザインや素材の特徴を理解してあげることです。

 

今回のブログが少しでも参考になれば幸いです。