こんにちは、ファッションスタイリストジャパンの吉川です。

シャツ、ジャケット、コート、ズボンなどなど・・・

私たちが毎日着ている服の多くについているボタン。

今では当たり前の様に使うものですが、いつ頃どうやって生まれたのでしょうか?

今日はその歴史に迫ってみたいと思います。

ボタンのはじまりと進化

ボタンの歴史は古代ギリシャの時代に身体の布を留めるため動物の骨や植物を使用したのが起源と言われています。

紀元前の時代から使われていたんですね。

ボタンに特に大きな変化が訪れ、一般化したのは14~16世紀にかけてのルネッサンス時代。

この頃、ファッションも華やかに贅が尽くされボタンの装飾性も同様に高まりました。

今でこそ安価に売られているボタンですが当時は金、銀、象牙をはじめとして宝石がちりばめられたものまであり、ボタンは1つ職人の手で作られる1点物だったのです。

どうやってボタンがみんなに広まったの?

高級品だったボタンが17世紀になると安く手にはいる鉄や貝を使ったものが出てきます。

これによりボタン工業が活発となり、19世紀のイギリスで機械化による大量生産が成功します。

生産された大量のボタンは軍服にも多く使われ、需要も大量に生まれたことでひとつの産業として確立したのです。

今、気軽にボタンが手に入るのもこうした背景があってのことかもしれませんね。

ボタンの面白エピソード

常に歴史とともにあったボタン。
そんなボタンに関する面白いエピソードが残っています。

フランスの英雄・ナポレオンがロシア遠征のため軍を率いて進攻したときのこと。

マイナス極寒のロシアではさすがの兵もあまりの寒さに鼻水が止まりません。

軍服の袖やスソなどで拭ってしまうため、そして乾いた鼻水で服はテカテカに。。。

鼻水を拭かないように何度も注意したナポレオンでしたが、なかなかなおらず見えないように袖の裏で拭く兵も。

そこで、金属のボタンを袖口につけ、鼻水を拭けないようにした。

これが袖ボタンのはじまりである。という、逸話が残っていたりします。

嘘か真実かは定かではありませんが、ひとつの話題としてはとても面白いですね。

今では当たり前になったボタンのように、身につけているものの歴史を調べてみるとまた面白いことがわかるかもしれません。