クールビズが導入されて以降、スーツ人口は程度の差こそあれ
徐々に減ってきています。
「ビジネスカジュアル」、「スマートカジュアル」という言葉が生まれ
なんとなく理解されている男性も多いのではないでしょうか?
完全なプライベートの近所着のようなカジュアルは除いて、
一般的に、第三者を気遣ったカジュアルはスーツよりも着こなしが難しいと考えられています。
それは何故かというと、前述した
「なんとなく」という言葉がキーワードになっているのです。
『感性』のカジュアル、『論理性』のスーツ
なぜ、カジュアルの方が難しいと感じるのか?
それはスーツとカジュアルがどんな性質なのかに違いがあります。
カジュアルには「〇〇してはいけない」という、ルールや明確な制限が設けられていません。
一方、スーツには「〇〇してはいけない」という一定の、ルールや明確な制限が設けられています。
これがもっとも大きな違いと言えます。
格闘技で例えるなら、カジュアルは、
柔道出身でもキックボクシング出身でも、自分の武器となる特性をいかして華麗に相手を倒せばOK。
急所や目への攻撃以外は何でもアリで相手を倒すという、総合格闘技と言えます。
(PHOTO引用 ©RIZIN )
スーツは一定のルールをきちんと守り、ジャブ・ストレート・フック・アッパーなど、誰もが同じ特定の技術を限界まで高めることで、相手を倒して魅せるというボクシングと言えるでしょう。
(PHOTO引用 ©Number Web )
まとめると、構えた時のフォームを見るとボクシングはそれだけで、あ、ボクシングの人だなとわかります。
技もパンチによる種類しかないので、ボクシングだなと認識できます。
でも、総合格闘技はルーツが様々なので構えだけではわかりません。
パンチやキックで戦う人もいれば、投げたり絞めたりして戦う人もいます。
対戦する相手のフォームや技も人によってバラバラです。
つまり、スーツであれば正解に対して明確なルールがある程度設けられているので、それさえ守ればレベルの違いこそあれ、スーツスタイルとして成り立っている=正解であると周囲からも、自分自身でも認識されます。
しかし、カジュアルは正解に対して明確なルールがないので、自分の体型に関しての認識や相手に与えたい印象などの自己理解が明確でなければ、どんなカジュアルを着ても、自分にとっての正解がわかりません。
つまり、スーツは論理性に頼る部分が大きいため理解しやすく、カジュアルは感性に頼る部分が大きいためわかりにくくなるのです。
特に男性は女性に比べて、感覚・感性の鋭さよりも論理的思考に強みがあるため、スーツよりもカジュアルが苦手になりやすいと言われます。
カジュアルは幅広い『感性』を育てる必要がある
カジュアルはスーツ以上に、着る場所や色使いなど、制限が少ないからこそ感覚値がより求められます。
- 色使い
- シルエット
- 柄
- 組合せ
- テイスト
- ブランド
- etc.....
感性を育てるためには、幅広い知識や経験がスーツ以上に必要になるのです。
スーツはビジネス、または冠婚葬祭といった場で着用しますが、カジュアルはビジネスからプライベートまで、更にその場所や状況・相手によりさらなる変化への対応力が求められます。
つまり、ビジネス以外の経験値。
女性とのデート、海外への旅行、海や山へ遊びに行くこと、色々な街に出かけて街の雰囲気を掴んでおくこと等、
自分の経験や感性の「幅」がそのまま反映されます。
相手や出かける先に合わせて、カジュアルを上手に着こなせる男性であるということは
人生において経験や思考の幅の広さや、柔軟性を持つ男性であるという証です。
カジュアルを着こなすためのポイントは・・・
魅力的なカジュアルを着こなせるようになるには、まず、自分自身が「こう在りたい」というイメージを明確に言語化することです。
その言語化したコンセプトとカジュアルを着ているときのイメージが、結びついているかを考えながら鏡を見てみましょう。
言語とイメージが一致している感覚が得られれば、それは成功です。
逆につながらない様子であれば失敗ということです。
- イメージを明確に具体化・言語化する
- 具体化・言語化したイメージと、着用イメージが一致しているか確認する
- 身体で似合っている状態、イメージを実現できている状態の感覚を覚える
これが出来るようになれば、自分に似合うカジュアルを見つけられる基準が手に入っているはずです!
マスターするために、ぜひ挑戦してみましょう。